雲呑深空ルート@空を飛ぶ、3つの方法。

本当は、かりんルートとまとめようかとも思ったのですが、
もう9月ですし、さっさと書いてしまったほうが良いかな〜と考えていて、
気がついたら現時点でコンプリートしてる始末。
なるべく早くかりんルートもあげる予定です、あくまで予定・・・。


以下ネタバレがあります、気にする方は御注意下さい。


話の中心になるのは、家族と絵本。
絵本作家だった母親の影響を強く受けているのですが、その母親は既に他界。
その理由は、幼い頃に父親の誕生日プレゼントに、と一人で料理を作ろうとして
失敗し大火事を起こす。母親は自分の命と引き換えに深空の命を助ける。
以来、父親と二人暮らしだが、二人の間には大きな溝が出来てしまい、
関係は最悪に近い。
成績優秀、容姿端麗で品行方正、スポーツ万能、と非の打ち所のない彼女だが、
それは周りの人間に迷惑をかけたくないからというものから生まれた性格。
実は基本的に超ネガティブ思考。
料理は事故のトラウマからまったく出来ない、いうなれば彼女の唯一の欠点。
父親と仲直りするために誕生日プレゼントとして絵本を製作する。
ってな感じかな。


二人の間に壁が無くなってから(友人として?)お互いが意外な頑固者で自分の意見を曲げないため、どちらかが折れるのに多大な苦労が必要ってのが見てて楽しかった。時々深空にワンコ属性がついたりして唸ってるのが可愛い。


そして、料理がダメな話辺りからだんだんとネガティブ思考の深空が現れたりするんですが、話が進むにつれ、何もココまであからさまにやるか?って思うくらい落としてくるので、最初はかなりビックリしたんですが、それを一生懸命克服していこうと助けてやる翔の姿が好印象だったので、まぁ若干過剰なのもありかなぁ、とか思っていたら、実はラストから・・・ってなったのである程度納得。


父親との仲直りのプレゼントとして本格的に絵本作りに乗り出すことで、
本筋であった空を飛ぶ方法の話に出てこれなくなってしまうのですが、
深空の思いや行動を、仲間達が一緒になって支えてくれるってのは、結構良かった。
何度もくじけそうになりながらも、何度も諦めようと思いながらも、っていうか諦めながらも、皆からの励ましを受けて父親の誕生日に絵本を間に合わせる辺りから少しずつ私のテンションが上がってくる(笑)
完全に蚊帳の外だったはずの渡辺さんや鈴木、木下辺りまで呼んで来るとは、
まったくの想定外だった。ところで、深空の数少ない友達(深空は友達なんて恐れ多いと思っていたが・・・)の佐藤さんってのは何者なんだろう?
静香や渡辺さんと話していたピンクの髪の娘かなぁ?


絵本を渡しに行くも、それを否定し、叩き捨ててしまう深空の父親。
不安を募らせ、また何日も徹夜して精神状態も良くない深空にはこれほど心に来る仕打ちもないのですが、実は父親も当然深空の事を心配していて、父娘の溝が深まっていくのをよくは思っていなかったものの、娘と同じで自分の気持ちを上手く相手に伝えられないため、ぶつかってくるのを避けている娘の方から本気で正面からぶつかってこない限りは何の意味もないと考えていた。
正直最初見たときは、あまりの淡々とした様子に「この親ヤベーぞ」とか思ってたんですが、そういう似たもの親子だったとは思わなかったわ、だって、顔だけ見ると超怖いガンコ親父なんだもん。まぁ、それが定番なのかもしれませんが(笑)
ここからエンディング2パターンあって、トゥルーエンドとノーマルのハッピーエンドがあるんですが、私の場合はトゥルー→ノーマルの順で見ました。
・ノーマルエンド
学校の屋上に向かう深空を発見し、かりんの静止を振り切って屋上へ。
感情が昂ぶって飛び降りてしまおうとする深空を、自分も飛んで死ぬからと半ば脅し的な説得で思いとどまらせ、互いが互いにとって大切な存在だと説く。
深空が自分が死のうとすることは過ちと気付く。
そして、再び正面から父親と向き合うことで、父親とも本音をぶつけ合い、互いのホントの気持ちを知り、これから仲直りをしていくことに・・・。
と言う事で良いお話です、ハッピーエンドです♪
ただ、このエンディングさえ・・・。


・トゥルーエンド
かりんを振り切り、屋上の深空の元へ行き説得するまでは基本的に一緒。
ただ、普通に説得しようとしても逆効果で、深空はその身を投げてしまいます。
間一髪で深空の手をとりますが、その状態も長くは続かないため、ある一つの行動にでます。それは、自分の身を犠牲に深空を助けるというもの。
深空を屋上に引き上げる代わりに、自分は屋上から落ちてしまい・・・。


大切な存在を失ったことで初めて分かった大切なこと。
自分一人で抱え込み、ネガティブに考えてしまうことで、いつも周りで支えてくれていた人たちの存在に気付かなかったこと・・・。
深空の思いも声も、もう最愛の人には届かない。
自分の犯し続けた罪が、罰となって自らの身にも降り注ぐ中、
深空に芽生えた本当の強さ、嘘偽りのない真っ直ぐな気持ち。
「もう一度、やり直すことが出来るなら、もう道を間違えたりはしない、どんな代償を払ってでも、幸せな結末に向かって進んでいきます。」
そんな深空の決意を聞いたマーコからでたひとつの可能性。
それは、マーコが未完成のままにしていたタイムマシンを使い、過去へと戻ることで最愛の人が死んでしまったという事実を改ざんすること。
可能性は限りなく低く、不完全な部分も多かったが、それでも深空は覚悟を決めていた。そして、以前にもらっていたかりんからの手紙を見たことで全てが繋がる。
深空は、鳥井かりんに変装して過去へと向かい、たった一人での空を飛ぶ方法を探す、そして本当のハッピーエンドを手に入れるための、長い長い旅が始まる・・・。


トゥルーエンドの展開は、ホントに驚きの連続でした。
深空の父親との下りから若干泣いてたんですが、翔が落ちて死んだところでもう完全アウトです。
しかも、その後の衝撃の展開に泣きっぱなしの鳥肌が立ちっぱなしですよ。
まさかまさか、静香ルートで出てきたタイムマシンが再び拝めるとは、っていうか静香ルートでさえマーコが直接使ってたのに、今回はそれを深空に託すとか、覚悟の強さが伝わってきます。また、深空=かりんってのは完全に度肝を抜かれました。
深空ルートがゴールなんじゃなく、今までの話があって、深空ルートがあって初めて、このトゥルーエンディングがはじまりになるなんて、思いもしなかった。
それと同時に色々な物語の展開の意味や伏線だったものが次々に頭の中に浮かんでくるので、もう怖くなるくらいでした。今まで私は前座の良い話にすっかり満足しちゃって、全体が見えてなかったんですね、そしてこれから、本当の物語を見ていけると言う事で、一つの線に繋がった物語をどう読み込んでいくかが更に楽しみになるわけですね。


この条件(深空トゥルーエンド)を満たしてかりんルート解放。
やっぱり順番ってあるんだなぁ。
じゃあ、近いうちにかりんルートも感想書きたいと思います。




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