ClANNAD〜AFTERSTORY〜第16話「白い闇」感想

見てるのがもう・・・。
前半は朋也の抱えていた不安とかをオッサンや早苗さんが陰から支えてくれている描写があったり、正月には春原や杏、椋、ことみが顔を見せに来たりかつて同じ時間を過ごした友人から年賀状がくるなど微笑ましいシーンもあり、
今まではそこまで朋也たちの世界に(というより朋也の意識の中に)干渉することは少なかった幻想世界も、意味ありげに話の合間合間に入ってくるようになったり、
朋也の中に入ってくるような描写が見受けられるなど、いよいよ繋がりが見られるようになったりならなかったり。
また、タイミングよくことみの(難しい)世界はいくつもある話とか、椋の決まった未来は一つじゃないとか、そんな感じの話もあったりして、
明らかにココで印象付けを強くしておこうってことですね、原作やって、それでも幻想世界の本質みたいなものはよくわかりませんが、全てはラストへ向けて走り出せるように。


後半はこらえるしかないよな。
全てのタイミングがあまりよくなかったというか、渚が幼い頃に死にかけた時に近いものがあって、
雪による交通マヒとか、陣痛と例の熱が同時に来るとか、急遽自宅出産とか、まるで朋也と渚がこの街に試されているとさえ感じます。
渚が何度も意識を失いながらも、苦しみに耐えて耐えて耐え抜いて、汐を出産し、その声を聞き、顔を見つめ、そして朋也に必死に呼ばれながら少し長い眠りに・・・。
朋也が真っ暗な世界の中にいるかのような描写、渚と過ごした記憶が過去へ向かってフラッシュバック、
そしてまるで雪のように真っ白に染まった世界の中で、初めて坂の下で出会った時の渚の姿。
今の自分は渚の事を不幸にしてしまった、自分も悲しい気持ちになってしまった。
あの時、二人が出会わなければこんな悲しい思いはしないで済んだ、その後悔の気持ちが、今、横を通り過ぎる渚に何もいえない自分を作る。
渚もまた、朋也には何も声をかけることなく、真っ白な世界から消えていく。そして、一人立ち尽くす朋也の姿があまりにも切なくて・・・。


これが泣かずにいられようか。
朋也が白黒の辺りからもはやヤバくて、フラッシュバックの最初の頃から涙が出てました。
しかもラストはタイトル通り真っ白い闇の中、朋也も渚も互いに何も言葉にせず、ただすれ違って、一人残される朋也のシーンが辛いわ。
これで来週の予告を見ると、ナレーションは何もなし、出てくる映像は今までとは違ってちょっと辛くなりそうなシーンが続きますし、
これから数週の間は若干鬱というか、まるで心を掴まれたかのように見ていて心苦しい、辛い展開が続くんだなぁ、と改めて認識しました。
ホントに、最終的な最後の展開がいわゆるTrueになるという希望がなかったらホントにずっと目を覆ったままでいたくなるような位辛いですからねぇ。
来週から3月くらいまでの間は、ホントに日常も結構シビアな状況になってくのにCLANNAD見て、
更に精神的にも削っていくのは果たして大丈夫なのかと若干の不安を覚えますが。
恐らくはそんな事いいながら毎週確実に見てしまうんでしょう、メリハリはしっかりしないとなぁ・・・。


それから、今週は色んな「繋がり」が特に強く強く現れていた回かなぁ、と思います。
朋也の意識と幻想世界の繋がり、それにことみや椋の世界や運命に係わる繋がり、渚と今まで作ってきた思い出の繋がり、かつて共に同じ時を過ごした、
自分の周りにいた友人達との繋がり、などなど、なんだったら一瞬出てきていた挨拶周りというかご近所づきあいのシーンも繋がりだといえるし、
だんごだった串でつながっているじゃないかといえば、それすらも繋がりかと(笑)
大きく言えば街と人が一つのテーマになっている作品だともいえるとかいえないとかだと思ったりもするので、
繋がりというのもまた一つの小さなくくりでしかないのかも知れないけれど、それでも強く強くその言葉を意識した話なのかなぁ、と感じました。